
出張の次の日の朝は街を走るのである。見知らぬ街を走ると色々な発見がある。
ホテルから善光寺へと坂道を走ると立派な門が見えてきた。門の両側には阿形と吽形の仁王像が客人を迎え入れている。




境内に入ると、偉そうな人に傘をかざした一行が前からくる。この日は善光寺の一番偉い人が参拝客の頭に数珠を付けてくれていたのである。


近くに居たオバさんに話しを聞くと、10年以上毎日参拝しているが、一番偉い人を見たのは初めてだそうである。
「あのお方が一番偉い人なのですか」と聞くと「そう。この前、お家騒動がありその結果、善光寺の住職が一番偉い人に決まったのよ」と説明してくれる。
「いつですか」と更に聞くと、「200年前かなー」とオバさんは答える。凄い時間の感覚である。素晴しい!

オバさんと話しをしていると、その偉い人が戻ってきた。その滅多に姿を現さない、善光寺で一番偉い人に二度も頭に数珠を付けてもらったのである。
なんか良い事ありそうな予感!