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このブログは、カムC空次郎が食べた福島の美味いもの、喜多方ラーメン、読んだ本、登った山、入った温泉など、俺が思ったことを綴ったチョー個人的なデジタルライフログです。 旧カムCはこちらから ☞ http://camcsoraziro.blog121.fc2.com/
東日本大震災の記録 その十一
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 3月19日(土) 前の晩にスナイパー仲間よりシベリヤルートのガソリン情報が入る。最後の給油チャンスである。

 リストを見ると自宅より1キロほど離れたスタンドがガソリンを販売するらしい。この給油に失敗したらガス欠して道路に立ち往生するだけである。

 そのガソリンスタンドは交差点の先にあるため割り込みも考えられる。ポジショニングが非常に重要となる。

 先頭から10番目以内に入り、最悪ガス欠しても給油所から救済してもらえる場所に車を付けたい。あとは何時に並ぶかだけである。

 最後のチャンスであるため夜中の12時に起きて並ぶ事にする。長時間の待ちを想定しては筒型の寝袋と飯豊山で愛用する高級寝袋の二枚重ねで寒さに耐える設計とする。

 さらにラジオ、食料、飲料水、スマートフォン、小難しい本などを積み込み万全の体制を整え出発することにした。

 車に乗り込みエンジンをかけるとボフォボフォとした音が聞こえる。燃料が尽きてきて気化したガソリンだけで動いているのかも知れない。。本当にガス欠になりそうである。

 スタンドに着くと十数番目くらいであった。ガス欠してもなんとかなる場所に車をつけることが出来たので、少々安心する。

 サイドシートをフラットにし後は寝るだけと思っていたら、車の外から若者が声を掛けてくる。新潟から来たらしいが、20リッターのガソリンを五千円で販売しているという。闇市の様相である。

 丁重に断りラジオを付けることにした。ラジオ福島の情報に耳を傾けながら一週間の出来事を振り返るが生活が一変したなーと車中泊をしながら痛感するのであった。

 ラジオを聴きながらウトウトすると深い眠りがやってきて朝を向かえるのである。

 朝の7時くらいになると並んでいる人達の顔も見えて来て、集まっては世間話をする。どうやら前日にタンクローリーは入っていないらしく販売は午後になるようである。

 一人の人が「飯坂の系列店は昨日、タンクローリーが入ったのに」と言う。早速カミサンに電話してカミサンの車にガソリン給油をするように伝える。

#情報化社会といっても、現場での口コミが一番の情報源だな、と思うのである。カミサンと義理の弟は、この情報を元に2時間でガソリンをゲットしたのである。

 9時過ぎには店員がやってきて販売の準備を始める。長時間待ったので非常に嬉しい。やっとガス欠の恐怖から逃れる事が出来るのだなーと安堵するのである。

 しかし前方で店員と客が揉めている。誰から販売するかで口論となっているのである。近くのスタンドにも長蛇の列が出来ており、列がグチャグチャなのである。

 遂に警察もやってきて間に入るが「ここまで暴動もなくやってきたのですから、穏便にいきましょう。」と店員と客を諭すのである。

 警察が列の整理をし始め10時過ぎにガソリンの販売が開始となる。給油待ちの間もエンジンを切ってガソリン消費を押さえるがヒヤヒヤものである。

 10時半には4000円分の給油がやっと完了するが、並び始めて10時間が経っていることになる。これでガス欠の恐怖からも開放される事になるがトホホである。

 しかしガソリン狂想曲である。市井の人々がこんな馬鹿げたことをやっていることを政治家は知っているのなーと思うと伴に、アナーキーだなーと思うのであった。