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このブログは、カムC空次郎が食べた福島の美味いもの、喜多方ラーメン、読んだ本、登った山、入った温泉など、俺が思ったことを綴ったチョー個人的なデジタルライフログです。 旧カムCはこちらから ☞ http://camcsoraziro.blog121.fc2.com/
居酒屋ほろ酔い考現学
居酒屋ほろ酔い考現学居酒屋ほろ酔い考現学
(2008/06/28)
橋本 健二

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 時折、素晴らしい古本に出会う事がある。杉森久英氏の「天皇の料理番」やクリフォード・ストール氏の「カッコウはコンピュータに卵を産む」などは、その典型である。

 この「居酒屋ほろ酔い考現学」もそれであった。サイクルが早い出版業界の現状において、この手の本を書店で手にすることはないだろうなーと思うのであった。古本ならではの出会いである。

 著者は階級・階層論を研究する社会学者である。その目線から居酒屋・大衆酒場文化論を展開するが、これが非常に面白いのである。

 住居と働く場所が近い下町は仕事帰りに立ち寄るための酒場文化が生まれるが、居住と勤務地が遠い都市型のライフスタイルでは地域に密着した酒場は生まれないという。

 そして格差社会と言われる現代においてこそ、格差など存在しない酒場という空間で一息付ける社会的な余裕が必要であると説く。なるほどなーと思ったのである。

 福島にも東京の北にある大衆酒場のような空間があれば良いのになーと思いながら本を閉じるのであった。